本棚のすき間

絵本や小説、図書館についてなど、本全般について書いています。

百人一首

【百人一首】を第一首から学ぶ(41・42)

百人一首を第一首から学ぶ(41・42) 41首目 恋すてふ わが名はまだき 立ちにけり 人知れずこそ 思ひそめしか 壬生忠見 訳 私が恋をしているという噂がたってしまった。 誰にも知られぬよう、想い始めたばかりだったのに。 解説 ひそかに抱いていた恋…

【百人一首】を第一首から学ぶ(39・40)

百人一首を第一首から学ぶ(39・40) 39首目 浅茅生の 小野の篠原 忍ぶれど あまりてなどか 人の恋しき 参議等 訳 まばらに茅が生える野原の中の篠竹ではないが、あなたへの想いはもはや忍ぼうにも忍びきれない。 解説 抑えようにも抑えきれない気持ち…

【百人一首】を第一首から学ぶ(37・38)

百人一首を第一首から学ぶ(37・38) 37首目 白露に 風の吹きしく 秋の野は つらぬきとめぬ 玉ぞ散りける 文屋朝康 訳 草の葉で光るつゆに、風が吹きつける秋の野は、留めていない真珠が散らばりふきとんでいるようだ。 解説 「白露」は、草の葉の上に…

【百人一首】を第一首から学ぶ(35・36)

百人一首を第一首から学ぶ(35・36) 35首目 人はいさ 心もしらず ふるさとは 花ぞ昔の 香ににほひける 紀貫之 訳 あなたの心変わりはわかりませんが、昔なじみの里では、梅の花だけが昔と同じく香っています。 解説 当代随一の歌人として知られる紀貫…

【百人一首】を第一首から学ぶ(33・34)

百人一首を第一首から学ぶ(33・34) 33首目 久方の 光のどけき 春の日に しづごころなく 花の散るらむ 紀友則 訳 光ものどかに射している、おだやかな春の日。 どうして落ち着いた心もなく、桜はあわただしく散っていくのだろうか。 紀友則は845年…

【百人一首】を第一首から学ぶ(31・32)

百人一首を第一首から学ぶ(31・32) 31首目 朝ぼらけ 有明の月と 見るまでに 吉野の里に 降れる白雪 坂上是則 訳 空がほのかに明るくなってきた明け方m有明の月と間違えるほど明るく、吉野の里に雪が降っている。 坂上是則は生年不詳~930年没。 …

【百人一首】を第一首から学ぶ(29・30)

百人一首を第一首から学ぶ(29・30) 29首目 心あてに 折らばや折らむ 初霜の 置きまどはせる 白菊の花 凡河内躬恒 訳 手折るならば、当て推量で手折ってみようか。 初霜が降りて、白菊と見分けがつかなくなっているのだから。 凡河内躬恒は859年頃…

【百人一首】を第一首から学ぶ(27・28)

百人一首を第一首から学ぶ(27・28) 27首目 みかの原 わきて流るる 泉川 いつ見きとてか 恋しかるらむ 中納言兼輔 訳 みかの原を左右に分けて流れる泉川。 その泉川の「いつ見」 ではないけれど、いったい、いつ見たということで、こんなにも恋しいの…

【百人一首】を第一首から学ぶ(25・26)

百人一首を第一首から学ぶ(25・26) 25首目 名にし負はば 逢坂山の さねかづら 人に知られで 来るよしもがな 三条右大臣 訳 「逢う」という名を持つ逢坂山。 その名に背かないのなら、人知れずあなたに会う方法はないものか。 三条右大臣は873年生…

【百人一首】を第一首から学ぶ(23・24)

百人一首を第一首から学ぶ(23・24) 23首目 月見れば ちぢにものこそ 悲しけれ わが身ひとつの 秋にはあらねど 大江千里 訳 秋の月を見ていると、いろいろともの思いに耽ってしまう。 私ひとりのために訪れた秋ではないけれど。 大江千里は生没年不詳…

【百人一首】を第一首から学ぶ(21・22)

百人一首を第一首から学ぶ(21・22) 21首目 今来こむと いひしばかりに 長月の 有明の月を 待ち出でつるかな 素性法師 訳 「今すぐ行くよ」と言ったから九月の長い夜を待ち続けていたのに、夜明けの月が出てきてしまった。 素性法師は生没年不明。 清…

【百人一首】を第一首から学ぶ(19・20)

百人一首を第一首から学ぶ(19・20) 19首目 難波潟 短き葦の ふしの間も 逢はでこの世を 過ぐしてよとや 伊勢 訳 難波潟に生える葦の節のように短い時間さえ、あなたに逢わないままでこの世を過ごせというのですか? 伊勢は872年頃生~938年没…

【百人一首】を第一首から学ぶ(17・18)

百人一首を第一首から学ぶ(17・18) 17首目 ちはやぶる 神代も聞かず 龍田川 から紅に 水くくるとは 在原業平朝臣 訳 不思議なことが多く起こっていた神代の世にも、こんなことがあったとは聞いていない。 龍田川が鮮やかな紅の絞り染めをしているな…

【百人一首】を第一首から学ぶ(15・16)

百人一首を第一首から学ぶ(15・16) 15首目 君がため 春の野に出でて 若菜つむ わが衣手に 雪は降りつつ 光孝天皇 訳 あなたにお渡ししようと思い、早春の野で若菜を摘む私の衣の袖に、雪がしきりに降りかかってきます。 光孝天皇は830年生~88…

【百人一首】を第一首から学ぶ(13・14)

百人一首を第一首から学ぶ(13・14) 十三首目 筑波嶺の 峰より落つる みなの川 恋ぞつもりて 淵となりぬる 陽成院 訳 筑波嶺の峰から流れ落ちる滴が、やがて水かさを増して男女川になるように、私の恋心も徐々に積もり重なって今では深い淵のようになっ…

【百人一首】を第一首から学ぶ(11・12)

百人一首を第一首から学ぶ(11・12) 十一首目 わたの原 八十島かけて 漕ぎ出でぬと 人には告げよ あまの釣舟 参議篁 訳 大海原に浮かぶ無数の島々を目指して漕ぎ出していったと、都の人には伝えてくれ。 漁師の釣り船よ。 参議篁は802年生~834年…

【百人一首】を第一首から学ぶ(9・10)

百人一首を第一首から学ぶ(9・10) 九首目 花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに 小野小町 訳 桜の花が色あせてしまたように、私の美しさも衰えてしまった。 雨を眺めてもの思いに耽るうちに。 小野小町は生没年不詳、経歴…

【百人一首】を第一首から学ぶ(7・8)

百人一首を第一首から学ぶ(7・8) 七首目 天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に 出でし月かも 安陪仲麿 訳 大空をはるか遠くまで見わたせば、東の空に美しい月が見えます。 あの月は、ふるさとの春日にある三笠山に出ていた月と、同じ月なのでしょ…

【百人一首】を第一首から学ぶ(5・6)

百人一首を第一首から学ぶ(5・6) 五首目 奥山に 紅葉踏み分け 鳴く鹿の 声聞く時ぞ 秋は悲しき 猿丸太夫 訳 山の奥深く、一面の紅葉を踏み分けながら鹿の鳴き声を聞くと、秋のもの悲しさが身にしみます。 猿丸太夫は、三十六歌仙のひとりですが、ほとん…

【百人一首】を第一首から学ぶ(3・4)

百人一首を第一首から学ぶ(3・4) あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の ながながし夜を ひとりかも寝む 柿本人丸 訳 山鳥の、長く長くたれ下がった尾のように、長い長い夜を、わたしはひとりさびしくねむるのでしょうか。 柿本人丸は日本最古の歌集『万葉集…

【百人一首】を第一首から学ぶ(1・2)

百人一首を覚えたい。 そう思い、もう何年経つことか。 小学生や中学生の頃に、力を入れて覚えるということをしておけばよかったのになと思うのだけれど、時すでに遅し。 それで、いろいろと本を買ったり、立ち読みしたりもしたのですよ。 でも、その一瞬は…