本棚のすき間

読書・書店・学校図書館についてのあれこれ

どこかにある穴

大事な指輪を付けたり外したりするのだけれど、付けたはずの指輪が気づいたら付いていなくて、あれ、そもそも今朝付けたっけ、という不安の波にのみこまれた。

失くしたかもしれない、と思ったときに、どれだけ焦るかでその物がどれくらい大事なものなのかがわかる。
失くしてはじめて気づく、というだけじゃないんだ。失くしたかもしれない、と本気で思うのは、どうやら同じ効果があるらしい。

結局、帰っていつもの置き場を見たらちゃんとそこにあったのだから、人間の記憶とうっかり行動ってこわい。


物に限らず、大事なものを失くしたかもしれない、と思うことはよくある。

特に、子どもと接していると、もう、ほんとに、なにもかも透明できれいだったものはことごとくじぶんの中からこぼれ落ちて、もう二度とそれは取り返すことができないんだということを突きつけられてばかり。

たぶん、心のどこかにぽっかりとあいた穴(大きいのも小さいのも)がいくつもあって、そこから無情にもぱらぱらぼろぼろとこぼれ落ちていっているのでしょう。

穴といえばルイス・サッカーですね。

ルイス・サッカーの本の話はまたがっつりしたいなと思っていて。
たっぷり時間のあるときにでも。

それはそうと、
大事なものを失くしたかもしれない、と思ったときにもうすでに失くしている、っていうのが一番切ない。

失くしたものに気づくのはいつだって失くしたあとなのですね、あたり前だけど。


ブログを書くと、ああ今日が終わっていく、という感じがする。
ああ今日が始まる、という明るい感じがするなにかも見つけたい。