本棚のすき間

読書・書店・学校図書館についてのあれこれ

21歳の時にひとりでフィンランドに行った話、の序章にあたる話

フィンランドに行く前の話

数回に分けて書いていこうと思います。

 

まずは、どうしてフィンランドに行こうと思ったのかというと、たいていのひとがそうであるように、自分も、ムーミンが好きだったから。

 

でも、最初から好きだったわけじゃない。むしろ、二十歳くらいの時に、初めてその存在を知ったくらい。

 

きっかけはゼミの友だちで、ある日授業に向かおうと歩いていると、

「今日の格好、スナフキンみたいだね」

と言われ、ムーミンでさえ知らなかったので、なに? 布巾? 砂? って、ぽかんとしてしまった。

 

それで、帰ってからパソコンでスナフキンのことを調べ、原作のムーミンシリーズなるものがあることを知り、近所の古本屋に買いに行った。

 

そうしたら、ドハマりしてしまった。

 

なにこの暗いのに引きこまれるなぞの世界観。

ひとりひとりめちゃくちゃ自由だし勝手だなんだけどそれぞれの気持ちを尊重する個性強すぎるキャラクターたち。

哲学的なセリフと物語。

読み終えた後に残るたしかな充足感と、満たされることのないあこがれ。

 

好きなところを挙げていけばきりがないくらいいろいろあるんだけど、ほんとにどの本も魅力的で、ひたすらムーミンばかりを一時期読んでいたくらい好きになった。

 

一応、児童文学に入るんだろうけど、自分がもしも子どもの頃に読んでいたとして、あれを好きになっていたかと思うと、あまり自信がない。

 

それくらい、大人が読んでもいいくらい骨太、むしろ大人の心にこそずしりと響く作品だと勝手に思っているのだけど、どうなんだろう。

もちろん、子どもでも十分楽しめる。

ファンタジーが好きな子は特に。

 

それで、あああのときすれ違いざまに「今日の格好、スナフキンみたいだね」と言ってくれた友人に感謝して、ムーミンの世界にどっぷりつかり始めることに。

 

アニメも見たし、アニメの中の登場人物の声真似をこっそり夜な夜な練習したりもした。あまり、披露する場面はなかった気もするけど。

 

 

ムーミンシリーズの中で特に好きなのを挙げるとすると、『ムーミン谷の仲間たち』という作品に収録されている『目に見えない子』という話が一番好き。

 

いじわるや皮肉を言われすぎて姿が見えなくなってしまったニンニという少女が、ムーミン屋敷に預けられる話。

ニンニとママの交流ももちろん、温かくていいんだけど、ニンニとミィのやりとりがさらに好き。

書いてしまうとあれだから具体的には書かないけど、生きるってそういうことだよなと思わせられたし、ふとしたときにいまでも思い出す。

 

長編のシリーズも、読みごたえがあってどれも捨てがたい。

パパが主人公で、パパ世代の友だちたちが活躍する『ムーミンパパの思い出』なんてほんとたまらない冒険物語。

 

とにかく、ムーミンの原作にドハマりし、ああこんな素敵な物語はどんな所で生まれたんだろうといろいろ調べているうちに、フィンランドという国にひと際興味を持ち始めたということです。

 

なにがどんな風にきっかけになるかわからない。

 

 

ムーミンが好き、という人ってけっこういて、でも、キャラクターとしてというか、グッズがかわいいとか、アニメが好きだったっていう人が多い。

 

原作をがっつり読んでいて、あの世界観がたまんないよねえ、とお喋りしてくれる人がいつか現れることを願いながら、続きはまた次回にします。

 

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