本棚のすき間

読書・書店・学校図書館についてのあれこれ

読み聞かせにおすすめの絵本6

『これはのみのぴこ』

谷川俊太郎・作 和田誠・絵

サンリード

 

 

これはのみのぴこ

 

最初のページは、この一行だけ。

 

これはのみのぴこの

すんでいるねこのごえもん

 

次のページには、この二行。

 

これはのみのぴこの

すんでいるねこのごえもんの

しっぽふんずけたあきらくん

 

ページをめくるごとに、行が増えていく。

左に文章、右に絵のスタイルで、ものやひとがつながっていく。

 

 

感想

ストーリーを楽しむ、というよりも、ことばの響きを楽しむような絵本。

書店員をやっていたときに、大道芸人のようなひとがこの絵本の読み聞かせをしていた。どのページも、途中で息継ぎをしてはいけない、というルールで。

 

最初の方、一行とか二行とかのときはなんてことはない。

でも、ページが進むにつれて、ひと息で読まなくちゃいけない行数がどんどん増えていき、苦しくなってくる。

その、苦しくなってくる様を見て、子どもたちは大喜び。

子どもって残酷だね、って、そのときに思った。

 

というのは冗談にしても、その読み聞かせのやり方を学校でもやってみたところ、じぶんも言える、できる! という児童が多数出現。

それならばと、チャレンジイベントとして、息継ぎをしないで最後まで読むことができるかな? という企画を立てたりもした。

声が大きくなるから、ちゃんと、図書館ではやらないでね、と伝えるのも忘れずに。

 

子どもにはけっこう辛い長さなので、がんばっている姿が見られてほほ笑ましい。

ふつうの読み聞かせの絵本とは、ちょっと角度が違う一冊。

 

いつもと違うスタイルで、という時におすすめです。

 

(古い作品なので、手に入りにくくなっているようです)