本棚のすき間

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読み聞かせにおすすめの絵本9

 

『まないたにりょうりをあげないこと』

シゲタサヤカ 作

講談社 

まないたに りょうりを あげないこと (講談社の創作絵本)

まないたに りょうりを あげないこと (講談社の創作絵本)

 

 

ある日、ひとりのコックが大変なものを目撃してしまった。

それは、まないたがエビを食べる瞬間……!

 

おどろきの声をあげても、だれも相手にしない。

それもそのはず、そこは町で一番人気のレストランなのだから。

 

みせじまいをしたあとで、コックはもう一度、まないたの上にえびを置いてみた。

すると……ムシャリ!

 

まないたの上の食材を、よくこっそり食べているのだとまないたは白状する。

さらに、このレストランの料理を食べてみたい、とコックにお願いまでする始末。

 

次の日から、コックはみんなの目をぬすんでは、まないたに料理を少しずつ食べさせてあげるように。

でも、そのうちにまないたの様子が変わっていき……。

 

まないたはいったいどうなってしまうのか。

そして、すべてがバレてしまったとき、コックはどうするのか。

 

 

感想

遠くからでも見やすく、わかりやすい絵のタッチがいい。

どこかにページの切れ端が落ちていたとしても、シゲタサヤカさんの本だって、すぐにわかるような。

読み聞かせをするときには、こういうのが意外と大事だと思う。

細かい描きこみや遊び心が多いのは、手にとって読んでもらいたい本。

 

それから、物語もわかりやすい。それに、なにより、おもしろい。

まないたが食べものを食べたらどうなっちゃうんだろう、と思ったことがあるひともないひとも、みんなが楽しめるストーリーになっている。

 

想像がふくらみ、現実の世界を見る目に「楽しさ」が加わるかもしれない絵本。

じぶんが料理をしているまないたが、もしも、見ていないすきに食材を食べていたら、って、考えるだけで楽しい。

絵本においては、楽しい、ということはやっぱり一番大切だと思う。

絵本に限らず、かもしれないけど。