『わすれもの』
豊福まきこ
BL出版
おおきな公園のベンチに、ちいさなひつじのぬいぐるみがぽつんとすわっています。
たくさんのひとがその前を通りますが、ひつじはじっとだまっています。
ある男の子がこう言います。「あれ もってかえりたい!」
「むかえがくるんだから、だめだよ」ひつじはそっと心の中でそうつぶやきます。
カラスにおそわれたひつじは、しんせつなねこに助けられ、じぶんがここにいる理由を話し始めました。
昼間、大好きなミナといっしょに、遊びにきたこと。
チョウを追いかけていったミナが、その後、戻ってこなかったこと……。
ひつじは不安な顔で、夜をむかえます。
果たして、ひつじはミナの元に帰ることはできるのでしょうか。
感想
癒しです。
疲れているひとは、とにかく、この絵本を読んでみてください。
ひつじの無垢な表情に癒されてください。
親切なねことひつじの交流に癒されてください。
けなげなひつじの、でも不安をかくしきれない表情に癒されてください。
大好きなミナを待ち続けたひつじの、その結末に癒されてください。
読み終えたら、裏表紙の、とてつもなくほっこりする1シーンに癒されてください。
やさしいタッチの絵から、ひつじのぬいぐるみの手触りを想像して癒されてください。
部屋の見える場所にディスプレイをして、表紙のひつじと目が合って癒されてください。
時々この絵本のことを思い出して癒されてください。
癒されてください。
以上です。
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