本棚のすき間

読書・書店・学校図書館についてのあれこれ

ほどける男子とこじれる女子

はじめのあいさつをしてから、絨毯のスペースに子どもたちは向かう。

読み聞かせをするために、そこに着席するときには落ち着いた状態でいてほしいという願いを、子どもたちはしらないだろうけど、司書はひそかにもっている。

 

クラスによっては、本当に静かに、逆に大丈夫かこのクラスというくらいすっと着席してくれたりもする。

 

でも、今日のあるクラスでは絨毯のスペースに着くやいなや、男子二人が向かい合ってなにやら言い合いをはじめた。

うるせえんだよ、とか、出ていけよ、とか言っていて、それはこちらの台詞なのだけどという心の声はそっとしまいこんで、けんかを止めた。

 

片方の男子は泣いていて、明らかに興奮状態。

担任の先生は不在で、まあ、いいかと思いながら、読み聞かせをはじめた。

 

そうしたら、さっきまでフーフーいっていた男子がひざをかかえてじっとこちらを見てくれたので、読み聞かせってすごいなあと。

クラマ博士のなぜ (山中恒よみもの文庫)

クラマ博士のなぜ (山中恒よみもの文庫)

 

ちなみに、今日読んでいたのはこれで、絵本じゃないので読み語り(?)というのかな、朗読形式でやっていた。

 

クラマ博士という天才が、いろいろな発明品を生み出しては、町のひとたちを巻きこみながらひと騒動を起こすという短編集。

 

われないしゃぼん玉や、どうぶつがしゃべるようになる機械、好きな色と味とにおいの雪を降らせることのできる機械等、四次元ポケットから出てきそうないろんなアイテムが出てくるのが楽しい。

 

 

それで、今日はこの本の二話目を読んだのだけど、読み終わっていろいろとお知らせをして、じゃあ借換えの準備をどうぞ、と言ったら、さっきまであんなに険悪な雰囲気を醸し出していた男子二人が、仲良くおしゃべりしながらならんで歩きだした。

 

さっきはごめんね、とか言いながら。

 

読み聞かせってすごい、と思った。

改めて。

 

いや、読み聞かせの効果かどうかはわからないけども。

 

 

 

それから、心配していることがひとつ。

夏休み前後には、いつもふたりいっしょに毎日のように図書館に来てくれていた女子二人組が、先週くらいから全くいっしょにいない。

 

今日ちょうどその子たちがいるクラスが図書館に来たのだけど、席がとなりだというのに、全然、話もしていない。

 

これはもう何かあったに違いないと思いつつも、あまり、首をつっ込んでもいけないことのような気もして。

でも、お昼休みに二人組のうちのひとりが図書館に来ていたので「元気ないね」とだけ言ったら、「元気ないけど、大丈夫」と返ってきた。

 

子どもにもいろいろある。

 

明日以降もずっとあの調子だったら、どこかで、何かしてあげたいような気もするけど、きっと、できても話を聞くくらい。

 

それも彼女が、話をしたいと思ってくれたら。

 

 

女子の方がやっぱりちょっとだけ複雑なのかも、と思った一日。