本棚のすき間

読書・書店・学校図書館についてのあれこれ

読み聞かせにおすすめの絵本25『キャベツがたべたいのです』

『キャベツがたべたいのです』

シゲタサヤカ

教育画劇

キャベツがたべたいのです

キャベツがたべたいのです

 

たくさんのチョウチョたちが、花のみつをおいしそうにすっています。

でも、その様子をかげでおもしろくなさそうに見ているものがいました。

 

それも、チョウチョたちです。

でも、こっちのチョウチョたちが夢みているのは花のみつなんかじゃありません。

 

「あいつらは、わすれちまったのか? あのあじを」

そう、彼らの願いはひとつでした。

 

「キャベツがたべたい!」

 

そんなチョウチョたちがやおやにやってきました。

さっそく、キャベツを食べようとしますが……

こまったことに、どうにもこうにもかじることができません。

 

やおやのおじさんはチョウチョたちのなげきをきくと、「それならおれにまかしとけ!」と言って、キャベツをしぼったキャベツジュースをつくってくれました。

 

ストローみたいな口で、チョウチョたちはのんでみます。

でも、なにかが違う……。

あのかじったキャベツの味とは、どうしても違うのです。

 

そこで、やおやのおじさんはやまぶどうやオレンジ、やまいもやにんじんなどを混ぜてしぼった、特製のジュースをつくってくれました。

チューチュー、とそれをすいあげてのんでみると、チョウチョたちはなんと、やおやのおじさんの姿になってしまいました……!

チョウチョたちはいったい、どうなってしまうのでしょうか。

 

 

感想

シゲタサヤカさんの独特な世界観が爆発している絵本です。

以前紹介した

ではまないたが主役でしたが、今回はチョウチョ。

それも、幼虫だったころに食べていたキャベツの味がどうしても忘れられない、という、ちょっぴり異端な彼らです。

キャベツを求めてやおやに行って、いろいろ上手くいかないことがあって、というところまでは素人でも考えつきそうですが、特製ジュースをのんだあとあたりから、シゲタさんにしか描けないお話になっています。

 

ひたすら楽しい絵本です。

この世界観にハマると、抜け出せなくなりますよ……。