本棚のすき間

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大人にもおすすめしたい絵本9『みんなからみえないブライアン』

『みんなからみえないブライアン』

トルーディ・ラドウィッグ:作 パトリス・バートン:絵 さくまゆみこ:訳

くもん出版

みんなから みえない ブライアン

みんなから みえない ブライアン

  • 作者: トルーディラドウィッグ,パトリスバートン,Trudy Ludwig,Patrice Barton,さくまゆみこ
  • 出版社/メーカー: くもん出版
  • 発売日: 2015/06/08
  • メディア: 大型本
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ブライアンは目立たない。

先生に見えなくなってしまうことがあるくらい。

 

ほかの、手のかかる子たちにばかり、目がいってしまうから。

 

うるさいネイサンや、かんしゃくもちのソフィみたいな子のことは、みんなが気にする。

でも、ブライアンのことは、だれも。

 

休み時間にやるキックベースのチーム分け。

上手な子や、その友だちは、すぐに選ばれる。

それから、その友だちも。

 

いつも、ひとり、ブライアンだけが残る。

でも、だれも気にしない。まるで、見えていないみたいに。

 

お昼休みにみんながしているパーティの話。

あれが面白かった、これが楽しかったと盛り上がる。

でも、ブライアンは話をきいているだけ。

 

パーティに、呼ばれなかったから。

 

自由な時間には、ブライアンは絵をかく。

ひとりでできる、お絵かき。

 

ある日、転校生がクラスにやって来た。

めずらしいお弁当に、クラスの子たちがわらった。

 

ブライアンは、その子のロッカーに、ある手紙をいれた。

それがきっかけで、ブライアンの毎日が少しずつ変わっていき……

 

 

感想

前半、結構胸にずーんとくるような切なさがあるんですが、その分、転校生がやって来てからの展開にほっとさせられます。

 

子どもは無邪気で残酷です。

でも、柔らかくて、温かかったりもします。

 

自分はどうしても大人目線で、もしも自分の子どもがこの絵本前半のブライアンのような存在になってしまっていたら、どうするだろう、とか考えてしまいました。

学校というのは、本当に、時にこの絵本のように、ブライアンみたいな子どもを見過ごしてしまう(見て見ぬふりをする)ことがある場所です。

 

そんな時に、転校生のジャスティンのような救世主がいてくれたら、と思うのですが、現実はなかなか、そう甘くはなかったりも。

 

リアルな話に逸れてしまいましたが、この絵本はそうした現実が淡々と描かれている、重みのある一冊です。

でも、だからこそ、子どもも、大人も、そうした現実を直視するという意味も込めて、この絵本を読んでほしいと思います。

 

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