本棚のすき間

読書・書店・学校図書館についてのあれこれ

【楽しい×学べる】学校図書館のあり方を変えたい司書の地道な取り組み②

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ある日図書館の掃除をしに来てくれた三年生の男子がいきなり、

「おれ、授業で一番好きなの、体育と図書館と図工!」

と大きな声で言った。

 

一番がみっつもあるんだね、というつっこみは心のなかにしまって、

「ありがとう! みんながもっと図書館に来てくれるようにするにはどうしたらいいかな?」

ときいてみた。すると、

「ガチャガチャがあるといいね」

とその男子はさらっと言った。

 

ガチャガチャがある図書館というのは、たしかにいい。

大人だって、ガチャガチャは大好きだ。

書店やスーパーの入口なんかにあるガチャガチャの前にいるのは、子どもよりもむしろ大人のほうが多く目につくくらい。

 

でも、ガチャガチャって、どうやって作るんだ。

と思っているところに、こんな本を発見。

ゲーム&動くおもちゃ工作 小学生

ゲーム&動くおもちゃ工作 小学生

 

いろいろと、ゲーム的なものや動くおもちゃの工作の本。

この中に、まさにガチャガチャのページが。

 

筐体のサイズやなんかがけっこう細かく載っていて、これは大変そう。

と思ったんだけど、箱は、すでにあるものを代用してしまえばいいのでは、ということに気がつき、その少し前に受入をしたポプラディアの人物事典のセット用の箱をとっておいたことを思い出した。

 

重ねてみると、いい感じ。

ぴったり。これで、かなりの作業を省略することができた。

 

それから、回す部分のペットボトルや、中が見えるようにする窓の部分(本ではお弁当ののふたになっていたけど、クリアファイルで代用)、カプセル(近所のイオンで空のものを下さいとお願いした)辺りを調達してきた。

 

筐体のサイズが載っているものとは少し違うので、若干の微調整をくり返す。

カプセルを箱いっぱいにつめるとどうしても詰まってしまうので、

出したら補充をする、という感じでどうにか。

 

試行錯誤の末、出来上がったものがこれ。

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ちょっと不恰好だけど、でも、手作り感があっていいということに。

 

ペットボトルの部分を回すと、がこんとカプセルが入って、下のとり出し口の所にごとんと落ちてくる。

これが、結構本物っぽい手ごたえ。

 

自分で言うのもなんだけど、素晴らしい出来。

ただ、実際に何度もやっていると、中のカプセルが詰まってうまくペットボトルに落ちていかない、ということがあったので、箱の中に入れておくのは五個くらいまで、ということに。

減ったら足して、という感じで。

 

水曜日は、本を借りたらガチャガチャが回せる、と宣伝をしたところ、子どもたちの目がきらっきらと輝いていたのをよく覚えている。

 

カプセルの中には、しおりやプラス一冊券と引き換えることのできる紙を入れておいた。

 

でも、ガチャガチャを回して、しおりをもらっておしまい、というのでは、ちょっと物足りない気がしてきた。

そんなにたくさんしおりをもらっても困るだろうし、プラス一冊券も次第にありがたみがなくなってきてしまう。

 

そこで、ガチャガチャに入れておくものを工夫することに。

 

五種類ほどの四字熟語を二文字ずつに分け、そのどちらかを入れておく。

たとえば、「温故知新」だったら、温故と知新というように。

それで、二回目以降、上下のパーツが揃い、正しい四字熟語が完成したら、景品をもらえる、という形に。

 

ガチャガチャの近くには四字熟語の本を置いておき、どの言葉が出てきたら、自分のパーツが揃うのかをわかるようにしておく。

盛者のパーツを持っているから、次に必衰が来たら完成なんだ、と。

 

 

そんなにたくさんの種類の四字熟語を覚えられるわけではないけれど、四字熟語を知るというきっかけや、自分のなかに一つでも二つでも、四字熟語が染みつくという効果を期待して。

 

また、本で調べる、という力にも。

 

実際、子どもたちはなぞの漢字二文字に最初は困惑してなにこれという感じだったけど、本で調べてもらううちに、「しつじつの下はごうけんだよー」という風に、覚えることを楽しんでくれている姿も見られるように。

ほかの子がわからないでいると、知っている子は「~だよー」と教えたがっていたり。

 

遊びの感覚で、なにかを学ぶっていうのが子どもにとっては一番楽しいことだと思う。

勉強しているんだ、と思わないでも、いつの間にか知識が身についている。

 

図書館は、本を借りたり読んだりするというのがわかりやすい使われ方だろうけど、そこからもう一歩踏み込んで、図書館だからできる子どもの学びのサポートができないだろうかと、考えては、むずかしいなあと。

 

www.nahdaannun.com

同じように、楽しみながら学べる企画についての記事です。

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それではまた。