本棚のすき間

絵本や小説、図書館についてなど、本全般について書いています。

ベネッセ「子どもに読書週間をつけるには」の記事を読んで思うこと

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先日、ベネッセのこちらの記事を読みました。

学習に必要な「読解力」をつける方法の一つとして、読書を挙げています。

benesse.jp

以下HPより引用です。

公益社団法人 全国学校図書館協議会が全国の小中高校生を対象に実施している「学校読書調査」の第64回報告によると、「1か月に読んだ本の数」は小学生で平均9.8冊、中学生4.3冊、高校生1.3冊となっています。また、一冊も本を読まない「不読率」は小学生で8.1%、中学生で15.3%、高校生で55.8%となっており、高校生以降に極端に読書量が減少しています。

 

「最近、家の人に本を紹介された経験」と「1か月に読んだ本の冊数」との関連を見てみます。小学生では、「よく紹介される」と答えた子どもの約5割が「10冊以上読む」と答えているのに対し、「まったく紹介されたことがない」と答えた子どもで「10冊以上読む」のは24%となっています。
中学生では、家の人に本を「よく紹介される」生徒で、月に10冊以上読むのは18.5%、「まったく紹介されたことがない」場合、月に10冊以上読む生徒は9%となっています。家の人からの紹介の影響も大きいことを示しています。

 

 

いい記事だと思うんです。

でも、何かもやもやするんです……。

 

その原因はいったい何なんだろうと考えていたのですが、お風呂に入っている最中に気がつきました。

 

それは、1ヶ月に読んだ本の平均冊数や、1か月に10冊以上読む、といった、数字がやたらと強調されている部分です。

 

そう言っているわけではないのですが、私の読み方がひねくれているのかたくさん読んでいる子ほどえらい、みたいに書かれていることが気になるのです。

 

もちろん、たくさん本を読んで、一冊一冊を楽しんで、何十冊も読んでいる、という子がいたら、それは素晴らしいことだと思います。

でも、ただたくさん本を読めばいいのかというと、ちょっと疑問です。

 

学校なんかでも、多読賞というのがあります。

一年とか学期のうち、たくさん本を読んだ子が表彰される企画。

 

そこで、実際にたくさん本を借りて、読んで、楽しんでいるうちに冊数が多くなったという子はいいんです。

褒められてしかるべきです。

でも、学校図書館で働いているとよくわかるのですが、そうした企画があると知った子どもの中には、冊数を稼ぐために本を借りていく子もいるというのもたしかです。

 

それで、たくさん借りていく少しでも読んでくれればいいんですけどね。

借りるということ、流し読みしてまで読み終えるということなんかが重要であると勘違いしてしまう危険性も。 

 

大人たちが冊数ばかりに目がいって、その中身にまで気が回らないというのはいかがなものかと。

 

それに、たくさんの本を借りて、一応全部読んではいても、読み終えることが目的となってその中身を味わうことがおざなりになってしまうのはもったいないです。(ビジネス書や実用書ならまだしも)

 

たとえば、

今年1000冊の本を読みました。内容はどの本もあまり覚えていませんがたくさんいい本がありました

という人と、

今年50冊の本を読みました。その中の15冊が自分の心に残り、いろんな言葉やシーンが頭に残っています。

という人がいたら、私は後者の方が意味のある読書のような気がします。

もちろん、多読する意味を否定するわけではありません。

たくさんいろんな本を読むことで世界が広がったり、じぶんにとっての良い本の傾向がわかったりすることもあるかとは思います。

 

極端な話、1冊の本を何度も何度も読んで、そこに書かれている、或いは書かれていないことを誰よりも掘り下げて読んでいる子がいるとしたら、それはそれで大いに意味深い読書体験だと思います。

でも、数字としては1冊としか出てきません。

 

冊数ばかり問題にするのではなく、その読み方や内容にも目を向けるべきなのではないかなと思います。

それは、国語の授業では教わらないものなのでしょう。

授業やテストなどでは、決まった読み方があることが多いです。

正解の読み方がある、という考え方、意識の持ち方というのは、司書としてはやめてくださいと言いたいくらいなのですが、受験というシステムがある以上、仕方がないことなのかもしれません。

 

それこそ、冊数至上主義でなく、いろいろな読み方があるということも、小説は正解ありきで読むべきものではないということも、身近な大人が教えるべきなのだろうと思います。

 

くり返しますが、たくさん本を読むことの意味を否定したいわけではありません。

たくさん本を読んだ方が、より自分に合う本と出合える確率も上がります。

でも、子どもは純粋なので、その量にばかり目がいってしまわないようにしてほしいという考えで……

 

書きながら考えていたのですが、たくさん読んでいるうちに、その読み方や本との向き合い方が熟練していく、という可能性もなきにしもあらずのように思えてきました。

うーん……わからなくなってきました。

 

 

まとまらなくなってしまいましたが、読書好きの皆さまはどうお考えでしょうか。

べつに、気にするところではないのでしょうか?

 

ご意見お待ちしております。

それではまた。