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【百人一首】を第一首から学ぶ(67・68)

百人一首を第一首から学ぶ(67・68)

 

67首目

春の夜の 夢ばかりなる 手枕に かひなく立たむ 名こそ惜しけれ

周防内侍

 

春の夜の夢のようにはかない腕枕のために、つまらないうわさが立ってしまったら、それは誠に残念ではありませんか。

 

 

解説

親しい人々が集まって夜通し語らっていたところ、周防内侍が眠くなって「枕がほしい」とつぶやきました。

すると、藤原忠家が御簾の下から腕を差し出してきました。

腕枕といえば、男女の契りを意味するものです。

ここであまえてうわさのもとを作ってはいけないと、この歌を詠んで断ったといわれています。

 

「かひなく」は「甲斐がない(つまらない)」と「腕(かいな)」の掛詞です。

 

この歌に対して、忠家は「縁があってさし出す腕枕を夢で終わらせるものですか」といういみの歌を返しました。

 

 

周防内侍

1037年生~1109年没。

本名は仲子。

女官として4代の天皇に従事しました。

 

 

 

68首目

心にも あらで憂き世に ながらへば 恋しかるべき 夜半の月かな

三条院

 

自分の本心に反して、このつらい世の中を生き延びたのなら、その時はきっと、今宵の月の美しさを思い出すに違いない。

 

 

解説

藤原道長から強引に退位を迫られた三条院が詠んだ歌です。

さらにこのころの三条院は宮中の火災や目の病気などと災難が続いていました。

道長の目的は、わずか四歳の孫を天皇にして、みずから権力を握ることでした。

 

三条院は天皇の位を譲った後、出家しました。

その後、まもなく42歳で亡くなりました。

 

三条院は976年生~1017年没。

冷泉天皇の息子で、第67代天皇。

僅か5年で退位しました。

 

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