本棚のすき間

絵本や小説、図書館についてなど、本全般について書いています。

こんな上司はいやだ【殺虫剤】

上司からきいた話。

ふうんという部分と、えっという部分と、それから、うわあという部分。

 

 

 

上司がある日、夜にコンビニに寄ったときのこと。

高校生のアルバイトらしき男の子が、店の入り口付近のガラスに何かスプレーらしきものを噴射していたそう。

 

近づいてみると、それは単なる殺虫剤だとわかったのだけど、ふつう、全体的にかけようとするものだろう、そんな風にしたら、あとで掃除をするのが大変だってわからないんだろうな、と思ったらしい。

 

で、店長に言ってやった、と。

よく行く店だし。

店長は、「もののわからんやつで」と言っていたという。

 

 

「ふつうそんなこと考えなくてもわかるよな」と上司に言われ、はあ、まあそうですねえと返事をしたけど、わざわざそんなことを店長に報告する神経はわからなかった。

 

虫に、直接的に殺虫剤を噴射している、というのって、単純に何も考えずにそうしている可能性ももちろんあるけど、どうしてそんな風にしていたのかを考えるといろいろと想像できなくもない。

 

たとえば、その男の子がものすごく虫がきらいで、そのガラスにぞっとするような大き目の虫がいたとしたら。

もう、あまりの恐怖で、殺虫剤がダイレクトに虫にかかるようにするのはありえるんじゃないだろうか。

 

他の人にはわからないくらい憎悪に満ちた様子で、そこまでしなくても、というほど残酷に何かを痛めつけている光景って、どこかで見たことがあるような気がする。

なんだろう。

 

思い出した。

 

昔、おばあちゃんがまだ生きていたころ、庭にへびが出たらしい。

うちの母は大のへび嫌い。

だからなのかなんなのか、おばあちゃんはそばに立てかけてあった鍬を手に持つと「こんなもの、こんなもの!」と言いながら、へびに刃を叩きつけた。

 

この話自体、自分が子どもの頃に実際に見たのか、母が何度も話すので記憶に残っているのか定かでないのだけれど、とにかく、その光景が頭のなかにある。

 

あの男の子も、もしかしたらそういう、生理的に無理、という感覚でやっていたのかもしれない。

 

 

 

 

それから、そこにいた虫があまりにも屈強で、何度殺虫剤をかけてもまるで効果がなく、それでも、と間近から噴出していた可能性も。

 

たまに、なにこの生命力って驚かされる生きものは確かにいる。

凄い、と思うのと同時に不気味でしかたがなくなる。

 

コンビニにいた虫だって、そういうものだったのかもしれない。

 

 

他にも、想像しようと思えばいくらでも可能性は広がるというのに、上司は自分の常識だけで判断し、しかもそれを相手の上司に報告するという。

向こうも「そんなことわざわざ教えてくれなくていいよ」と思っただろうけど、よく行く店ならもう人となりもわかっているのかな。

 

またブログを愚痴に使ってしまった。

お目汚し失礼しました。

 

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