本棚のすき間

絵本や小説、図書館についてなど、本全般について書いています。

学校司書の一日について(後半)

学校司書の一日(後半)

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こちらの記事の後半です。

 

1・2時間目が終わると、中休みの時間になります。

わーわーと子どもたちがやって来たり、来なかったり。

朝と同じように、子どもの選書の手伝いをしたりします。

 

雨の日なんかは校庭で遊べない分、図書館がにぎやかになります。

雨の日は図書館へ、ということで、雨の日セール(普段よりも一冊多く借りられる)を実施したこともありました。

 

3・4時間目も 図書の時間が入っていれば、前半の記事に書いたようなことをします。

 

それでは、図書の時間が入っていないときには、どうしているのか、ですが、これは学校司書それぞれによって何に力を入れているかによってかなり違った時間の使い方をしているような気がします。

 

私は、まずは次の図書の時間の準備(読み聞かせの練習やブックトークの段取りなど)ができていなければ、優先的にやります。

それがない場合、新しく入った本の登録・カバーかけ・準備をします。

これが、冊数が多くなければそれほど時間もかかりませんが、どっさり入ってきているときなんかは、結構気合がいります。

 

新しく入った本は、まずは納品書と現物が合っているかを確認し、現物に傷や汚れ等がないかもチェックします。

それから、絵本等、カバーを外しても同じ表紙のものは、基本的にはカバーを外していました。

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不要になったカバーは、上の記事のように活用します。

 

次にバーコードの貼り付け、登録作業です。

このときに大切なのが、分類番号です。

 

電算化されていたので、書籍のバーコードをスキャンすると、913といった分類番号が自動的に付与されます。

が、ときどき、その番号が、あれ? これでいいの? という番号になっていたりするのです。

動物の本でも、野生の動物の本とペットの動物の本では、配架する棚が全く違ってくるので、これを間違えてしまうと探すときに大変です。

 

なので、日本十進分類法という辞書のような本を使って、その本がどの分類に適しているのかを考えます。

なんともいえない分類の本では、よく、うちの図書館ではこの分類だけど、あっちの学校では違う分類になっている、ということもありました。

結構、主観的な決定になるところなので、仕方がないところではあるかと思います。

 

登録が終わったら、カバーをかけます。

このカバーかけ、司書になったばかりの人たちはみなさんもれなく苦労してきたのではないでしょうか。

特段難しい技術が必要、というわけではないのですが、とにかく慣れるまでは空気が入ってしまったり、しわができてしまったり、カバーがべこべこになってしまったりと、いろんな失敗がありました。

 

慣れてしまえばあとはスピード勝負の作業です。

きれいにかけられたときには、ひとりでその出来をながめたりなんかして。

 

カバーをかけたあとは、蔵書印を二か所に捺します。

奥付のあたりと、天に。

○○小学校図書館という印を本の天の場所にぐっと捺すのですが、これがまた最初の頃はうまくできなかったものです。

しっかりとした厚みのある本だったりすると捺しやすいのですが、そうでないと、ぐにゃっとなってしまって、中途半端な印に。

力の入れ具合なんかも、慣れが必要な作業でした。

 

それが終わると、晴れて新しく入った本として、子どもたちに貸出ができるようになります。

ただ、前半の記事に書いたように、ただ新しく入った本のコーナーに置いておくだけではなかなか貸出に繋がらない本もあります。

せっかく予算を使って入れたのに、数年間誰にも借りられない、というのももったいないので、できる限り紹介するようにしていました。

となると、その本の中身をしっかり知っていなければならないので、読む、ということが必要になってきます。

が、長編小説なんかは、読むのに時間がかかるので難しいところです……。

 

新しい本が入るというのは、司書にとっても、子どもたちにとってもうれしいことではありますが、準備は結構大変だったりするのです。

 

 

空き時間にやることといえば、他にもたくさん。

たとえば、本だなの整理整頓。

書店の児童書売り場を思い出してもらえばわかるかと思いますが、子どもたちが触れる本だなというのはあっという間にぐちゃぐちゃになります。

放置すればするほど、手におえない状態になってしまうので、空き時間を利用して、せっせときれいにしていきます。

 

それから、図書館だよりの作成。

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これがまた、ネタが決まってしまえばいいのですが、何を書こうか決まらないうちが大変でした。

季節の本を紹介してみたり、新しく入った本を紹介したり。

上の記事に詳しくかいてありますので、ぜひ。

 

他に、企画やイベントの準備もします。

私は、どちらかといえば企画やイベント重視の学校司書だったので、これにかなりの時間を費やしていました。

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何もしなくても図書館に来てくれる子もいますが、やっぱり、本と出合うきっかけがあまりない子たちにいかに図書館に来てもらえるか、というスタンスでやっていました。

というのも、自分自身が小学生の頃は全く図書館に行かない子どもだった過去があるからこそだと思います。

 

この、企画やイベントについては、学校司書によっては全くといっていいほどやっていない、という図書館もあるでしょう。

しなくても、誰かに怒られるというようなことはたぶんありません。

なので、空き時間にはひたすら本を読んでいる、とか、聞いた話では編み物をしていた人もいるそうです。

こういう空き時間の使い方に、それぞれの学校司書のモチベーションがはっきりあらわれるのだと思います。

 

そんなこんなで4時間目も終わると、給食です。

私の勤務校では、司書は各クラスに月替わり、あるいは週替わりでお邪魔して、給食をいただく、という形になっていました。

 

教室に入る、ということは、子どもたちといっしょにいるということで、それはそれはつかれる時間のときもあれば、心休まるひとときの場合もあります。

低学年の子たちは、たいてい、喋りたいことをひたすら喋っていたりするので、それに反応したり返事をしたりしていればいいので気が楽です。

高学年になると、向こうも何を話していいかわからない、こちらもどう接していいかわからない、気まずさマックスの空気感ということも。

 

ただ、ラッキーなことに、司書は子どもたちにとってはどちらかといえば気楽に話せるポジションの先生なようで(私がそういう空気を出していたのかもしれませんが)、比較的多くの児童がにこやかに話しかけてくれました。

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給食についての思い出を書いた記事です。

 

ごちそうさまをして歯をみがくと、お昼休みになります。

最初の勤務校では、お昼休みは図書館は開館しないことになっていました。

それはそれで楽ではありましたが、来てくれてもいいのになあとも思っていました。

 

開館しないとはいえ、子どもたちの中には、図書館に遊びに来てくれる子たちもいました……

そんなとき、司書としては、閉館です! と言うべきなのかもしれませんが、先生がいるときは入ってもいいよー、と言って、こっそりオッケーにしてしまったりも。

 

二校目ではお昼休みもばっちり開館していたので、ちらほらとやって来る子どもたちと食後のリラックスタイムを過ごします。

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お昼休みの後は掃除があります。

これは、担当してくれる学年によって、かなり違ってくるものなのではないでしょうか。

 

私のときは、3年生や4年生の子たちだったので、結構熱心にやってくれました。

班によっては苦労するときもありましたが……。

 

この掃除の指導というのも、教員的な仕事な気がしますが、学校司書である以上避けては通れない道なのかもしれません。

 

掃除が終われば、あとは5・6時間目です。

図書の時間が入っていれば、読み聞かせやブックトークをしますし、そうでなければ新しい本の準備等です。

 

曜日によっては、児童会やクラブ活動が6時間目にあります。

基本的にどこの学校司書も図書委員会の担当に入っているのではないでしょうか。

主担当は別の、教員がやって、その補佐的なことを司書がやる、という形で。

 

ただ、実際の図書館運営についてはほとんど司書が担っているので、図書委員の子たちの働きは、担当の先生も知らなかったり。

主担当ではないので、司書がどこまででしゃばっていいのかというのも悩みどころのひとつでした。

 

クラブの方は、絵本を作るクラブというのがあって、その三人目の担当(サブのサブ)みたいなことを一度だけやりました。

真っ白い絵本に、オリジナルの物語を描くというクラブで、教えるというよりもそれぞれ楽しみながら取り組んでいる子たちにちょっとしたアドバイスをしたり、参考になりそうな本を紹介したりと、気楽な立ち位置でした。

どのクラブの担当に割りふられるか、がすべてですね、この辺は。

 

6時間目が終わると、子どもたちが帰っていきます。

そこから定時までは、いろいろなことができる時間です。

空き時間に終わらせられなかったことの続きをしたり、次に入れる本をカタログやネットで探したり。

 

また、破損した本の修理というのも行います。

小学校の図書館の本というのは、本当によく壊れます。

直しても直しても次から次へと壊れていくので、心が折れそうになることも。

 

そんな感じで、やるべきこと、やりたいことがたくさんあります。

時間さえあれば、やりたいことは無限にあるといっていいのが、学校司書の仕事だったように思います。

目に見える成果というのがない分、頑張りを認めてもらえる瞬間というのも多くはありませんが、やりがいがいろんなところにあるのも確かです。

 

放課後には、職員会議があったり、職員作業(行事の準備など)があったりもします。

学校司書は、先生たちとのコミュニケーションも大切です。

授業で使う本はないかきいてみたり、先生たちが必要としている本はないかきいてみたりします。

先生によっては本が好きな方もいるので(あまりたくさんはいませんでしたが……)、情報交換したりお喋りしたりも。

 

そんなこんなで定時になると、職員室におりていって、挨拶をして帰る、という感じです。

 

いろいろな勤務の形があるかと思います。

ある学校司書の一日の流れでしかありませんが、これから学校司書になりたいという方等の参考になれば幸いです。

 

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