本棚のすき間

絵本や小説、図書館についてなど、本全般について書いています。

学校司書になり、学校司書をやめるまでの話 その3

子どもたちが登校するようになるまでの数日は、ばたばたしていた。

からだが、というよりも主に心が。

 

何をしたらいいのかわからない。

だれかが、これをして、あれをして、と指示をくれることもなく、学校司書になったらこれをしなさいというマニュアルもない。

 

(下は、この自分と同じような状況の方向けの記事です) 

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それで、何をしたらいいんだろうと自分なりに考えながらしているうちに、数日はあれよあれよという間に過ぎていってしまった。

春休みの後半は、入学式の準備が主な仕事。

自分は記録の係になっていたので、事前の準備はこまごまとしたお手伝い(プランターを運びこんだり、パイプいすを並べたり)で、主には当日会場や玄関、教室などの写真を撮っておくことと、入学式の写真を撮ることだった。

 

新任職員のあいさつもあったりするなかで、係の仕事もある。

慣れている先生たちからするとなんでもないことなのかもしれないけど、初めての自分にとっては、どうしよう大丈夫かなととにかく不安。

 

その、入学式の準備をしている時に、ある先生と話していて、

「子どもたちが来るようになってからが本番ですからね」

と言っていたのを覚えている。

自分としては、もうすでに学校司書になったぞ、という気分になってはいたものの、確かに、学校というのは子どもたちがいてはじめて学校になるのだな、と。

 

その後、子どもたちが毎日学校に来るようになって、あのひと言がどれだけ正しかったかがよくわかった。

学校に子どもたちのいない日、というのは、お菓子のおまけみたいなものだった。

 

図書館の準備の方は、ちゃくちゃくと進んでいた。

リフォーム、というほどではないけど、本の場所も。

 

気になったのは、漫画系の本の場所。

学研のひみつシリーズというのがあって、それは、勤務校では貸出禁止になっていた。

他に、ミッケやまちがい探し系の本も。

それらがまとまってある場所に置かれていて、新しく入った本のすぐ横にあった。

 

新しく入った本というのは、やっぱり、多くの子どもたちが気にして見るはず。

図書館に入ってきて、すぐに見られる場所。

そこに、そういった貸出禁止の本が置いてある、というのはもったいないような気がした(マンガをネガティブにとらえているわけではなくて)。

 

そんなわけで、その場所も新しく入った本を置く場所にして、貸出禁止の本は別の場所にお引越しをしてもらうことに。

こういうことを、自分の判断でしてしまっていいのだろうか、とも思ったけど、図書主任の先生も自分と同じく新任の方だった。

それで、まあ、わかる先生にはわかるだろうけど、どちらかと言えば先生たちから文句が出ることではないだろう、という判断で。

 

その後も、それについて何か言う先生はだれもいなかったので、あ、結構自由にやっていいんだな、と。

もちろん、大きく何かを変えることは校長先生や図書主任の先生に相談したけれど。

 

それから、絵本の本棚も整理した。

当時、勤務校の絵本は、日本の作者の絵本には赤いシール、外国の作者の絵本には青いシールが貼られていた。

それで、棚自体は作者のあいうえお順になっていて、その中で、赤いシールと青いシールに分けられている、というような。

すてきな三にんぐみ

すてきな三にんぐみ

 

それを、どうなんだろう、と思ってしまって。

以前、書店で児童書を担当していた際にも、日本の絵本と外国の絵本を棚のなかで分けて並べていた。

で、一週間もすればもうぐちゃぐちゃになっていく。

一度、その並び方をやめて、本の判型、大きさごとに並べていくようにしたことがあった。

絵本って、大きいものは大きいし、小さいものは小さかったりする。

ので、ぼこぼこしていると、小さい絵本が埋もれてしまったりして。

それを、大きさごとにならべていくことで、どの絵本も題名がきちんと見えるように。

 

そうした時の方が、棚は見やすかったし、売上的にも悪くはならなかった。

ので、学校図書館でもそうしていいのでは、という。

 

子どもたちはそもそも、日本の作者や外国の作者を区別して、絵本を探したりするものだろうか、と考えて、そうじゃないだろうという気持ちもあった。

作者のあいうえお順を崩さずに、かつ本棚がきれいに、それぞれの本の題名がきちんと見えるように、ということを優先した。

 

絵本の棚を整理していて思ったのは、書店員をしていた経験はめちゃくちゃ活きる、ということ。

働いていた書店は、田舎ではそこそこ大きく、コミックも含めて10万冊以上を置いているような店だったので、新刊、補充の店出しはけっこう大変だった。

 

新刊・補充を棚に入れる時には、同時に棚のメンテナンスもする。

それは、もうほとんどスピード勝負で、乱れた棚をとにかく整理整頓するというのは次第に速くなっていく。

 

そういった日々を数年間続けていたので、棚の整理については、一年目ながらほかのどの学校司書にも負けない自信があった。

人生って、やっぱり繋がっているんだなと実感。

 

入学式の準備も終わり、これで、明日の朝、子どもたちと初めて対面する。

なんというか、たたかいの始まり、という気がしていた。

全然、敵なんかではないんだけど。

 

いざ、という感じで。 

 

続く。

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