本棚のすき間

絵本や小説、図書館についてなど、本全般について書いています。

1年生と学校図書館【学校司書をやめるまでの話 その12】

5月の連休が明けると、1年生のオリエンテーションが待っています。

2年生以上は、もう図書館を利用してきているので、新米の学校司書よりもこの学校の図書館をよく知っています。

図書館の使い方や、どういったことをしたら怒られるのか、ということも。

 

でも、1年生は何も知りません。

幼稚園なんかで、本の扱い方は教えてもらうのかもしれませんが、貸出のシステムや図書館という場所での過ごし方なんかは知らない子の方が多そうです。

 

ついこないだまで園児だった子たちです。

そんな子たちに、どうすれば守ってもらいたいいろいろなことを伝えられるだろうか、と結構悩みました。

図書館には決まりがある、という趣旨の紙芝居があったり、指人形を使ったオリエンテーションがあったり、ほかのひとの話やネットで検索をすると本当にいろんなやり方が出てきます。

 

1年生の担任の先生とも話をし、こういったことは強めに言い聞かせるようにしてほしい、といった要望を聞いたりもしました。

その年の1年生は、特別支援学級に入る子も何人かおり、フリーダムな男子もいて(どの学年にもいますが)、わりとやんちゃなクラスのようでした。

これは、しっかりやらねば……と思っていました。

 

最終的に、紙芝居も指人形も、プリントもなしで、自分で見本を見せる形でオリエンテーションをしました。

話をしている間、子どもたちは真剣に聞いてくれましたし、ときおり、テンションの上がりすぎた子は担任の先生が注意を入れてくれました。

後々慣れていきますが、その頃は、子どもにどれくらいの強さで注意をしたりすればいいのかもわからなかったので、助かりました。

 

貸出や返却の仕方を覚えた1年生たちは、嬉々として、図書館の本を見て回りました。

「あー、これしってる!」

「ほいくえんにあった!」

「いえにあるよ、これ!」

「なんで2さつあるの?」

「このおはなしすき!」

 

1年生たちがとっても楽しそうで、こちらまで嬉しくなってきます。

これから、朝や休み時間など、図書館に来ることができるようになった1年生たちが、たくさんの本と出合い、その中から、自分にとって特別な一冊を見つけることができたらいいなと思っていました。

 

1年生のオリエンテーションが終わる頃には、音楽会の準備が始まっていました。

勤務校では、6月に音楽会があるのです。

運動会は秋、10月です。

 

その音楽会では職員合唱があり(どこの学校にもあるでしょうが)、その中で、新任職員は忘年会の出し物のようなことをするという伝統があるんだそう。

どこでもあるんですね、こういうものが。

 

その年度の新任職員は六人いました。

その中で、一番若いのが……私でした。

そして、その年流行していたのが「パーフェクトヒューマン」……。

 

憂うつの始まりでした。

 

つづく。

PERFECT HUMAN (Type-B)

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