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【全作品紹介】シゲタサヤカさんの絵本が面白い!【読み聞かせ】

シゲタサヤカさんの絵本がどれも面白い

こんにちは。

シゲタサヤカさんという絵本作家はご存じでしょうか。

学校司書をしていた頃、読み聞かせではずいぶんお世話になりました。 

 

子どもたちにおすすめの絵本は? ときかれたときにも、自信をもっておすすめできる作品として、よくシゲタサヤカさんの作品を挙げていました。

 

シゲタサヤカさんとは?

1979年生まれの絵本作家。

短大を卒業後、印刷会社勤務を経て、パレットクラブスクールで絵本の製作を学ぶ。

第28~30回講談社絵本新人賞で3年連続佳作を受賞する。

2009年、第30回佳作受賞作である『まないたにりょうりをあげないこと』(講談社)でデビュー。 

 

作品紹介

 

『まないたにりょうりをあげないこと』

シゲタサヤカ

講談社 

まないたに りょうりを あげないこと (講談社の創作絵本)

まないたに りょうりを あげないこと (講談社の創作絵本)

 

まな板がしゃべる、食べる!
「ぼく、このレストランの料理が食べてみたいな~。」

食いしんぼのまな板に、気のやさしいコックはこっそり料理をあげますが、まな板はだんだん太っていって……

レストランで使われているこのまないたは、ふだん、こっそりのせられた食材をつまみ食いしていました。

しかし、それだけでは飽き足らず、このレストランの料理を食べたいと言い出します。

 

小学校での読み聞かせでも、大人気の作品でした。

面白いところの一つとして、こっそりこっそり料理を食べさせてもらっているまないたが、明らかに大きくなっていっているところです。

子どもも、そんなまないたの姿を見て「おっきくなってる!」と指摘したくなります。

 

そして、「えーっ、そうだったの」という展開も。

ラストはちょっぴりほっこりさせてくれます。 

 
『りょうりをしてはいけないなべ』

シゲタサヤカ

講談社 

りょうりを してはいけない なべ (講談社の創作絵本)

りょうりを してはいけない なべ (講談社の創作絵本)

 

まな板の次は、鍋!?

笑って泣けるナベ(人)情えほん。

本当に、とんでもなく困った鍋なんです。

今回の主役(?)はなんとなべです。

しかしこのなべ、笑い上戸で、料理をしている最中でも、かまわず笑い出してりょうりをジャバーっとはきだしてしまう、とんでもないなべなんです。

 

それだけじゃなく、好き嫌いもはげしくて、嫌いなものは勝手に吐き出してしまう始末です。

 

そんななべなので、料理長に怒られて、もう料理をしてはいけないことになってしまうのです。

最初はこのなべもへっちゃらでしたが、そのうちに……。

 

なんてひどいなべなんだ! と思うのですが、なぜだか読み終わる頃にはこのなべがにくめなくなっているんですよね。

 

そして、ようく探してみると、あのキャラクターが……!

 

『コックのぼうしはしっている』

シゲタサヤカ

講談社 

コックの ぼうしは しっている (講談社の創作絵本)

コックの ぼうしは しっている (講談社の創作絵本)

 

町でいちばん人気のレストランで働く、店いちばんのウソつきコック。
細かくつぶしたハーブをこっそり顔にぬり、「風邪を引いた!」などと言って、今日も首尾よく仮病を使います。
ところが、いつものようにいすを並べ、ごろっと昼寝をしようとすると、「あたしゃ、この目で見ていたよ!」と、天から声が!?

 まないた、なべ、ときて、次に悪さをするのは……? と思ったら今回はなんとコックさん、人間です。

このコックは画像にもあるように、すりつぶしたハーブを顔にぬって、体調の悪いふりをして仕事をサボろうとします。

 

でも、あるとき、どこからともなく声がするのです。

それは、コックがかぶっているぼうしの声でした。

 

悪いこと、ずるいことをみんな見ていたぼうしは、コックをまさかのやり方でこらしめます。

 

ずるをしたり、うそをついてなまけたりしていても、だれかが見ている、そんな風に言われているような気がしてくる絵本です。

どうしようもないうそつきコックはじぶんを変えることができるのでしょうか?

 

今作でも、あのキャラクターと再会することができるので、別の絵本(レストランシリーズ)を読んでからこの作品に触れることをおすすめします。

 

『わりばしワーリーもういいよ』

シゲタサヤカ

鈴木出版 

わりばしワーリーもういいよ (チューリップえほんシリーズ)

わりばしワーリーもういいよ (チューリップえほんシリーズ)

 

ワーリーはラーメン屋さんの割り箸です。

早く使ってほしいのに、なかなか使ってもらえません。

お寿司屋さん、レストラン、だれかのうち… 使ってもらおうと、訪ね歩きますが、だれも使ってくれません。

しかたなく、元のラーメン屋さんにもどると…。

とっても短い絵本です。

ちょっとだけ読み聞かせを~という時におすすめです。

 

今作はわりばしが主人公です。

なにかを食べるときに使われるわりばしを主人公にもってくるあたり、やっぱり食べものが好きなシゲタサヤカさんらしさを感じます。

 

ワーリーは早くだれかに使ってほしいのに、だれもじぶんを使ってくれないというもどかしさと、なんともいえないものがなしさ、そしておかしさがこの絵本にはあります。

あっという間に読み終わってしまいますが、次にわりばしを使うときには、きっとこの絵本のことを思いだすのではないでしょうか。

 

『カッパもやっぱりキュウリでしょ?』

シゲタサヤカ

講談社 

カッパも やっぱり キュウリでしょ? (講談社の創作絵本)

カッパも やっぱり キュウリでしょ? (講談社の創作絵本)

 

今回の主人公は、「コック」ではなく、妖怪の「カッパ」。

野菜のキュウリが好きで好きでたまらないカッパが、ある日出会ったのは緑色の謎の物体。

よく見ると、その物体は生きていた!

しかも、キュウリの輪切りそのもの!

驚きつつも、カッパは企むのです。このキュウリを食べてしまおう・・・・・・と。

この作品はレストランシリーズとはちょっと趣が違っています。

主人公はカッパ!

そしてカッパと言えばキュウリが好物というのはだれもが知っていることだと思いますが、そんなカッパの前に、なんとキュウリ(らしきもの)が現れるのです。

ぶっとんでますよね。

そうして、カッパはこの元気のないキュウリを連れて帰って、元気になったら食べてしまおうとたくらむのですが、その結末はいかに……という感じです。

 

意外性しかないラストにきっと驚かされるはず……!

 

『オニじゃないよおにぎりだよ』

シゲタサヤカ

えほんの社 

オニじゃないよおにぎりだよ

オニじゃないよおにぎりだよ

 

おにぎり好きのオニたちが、人間の落としたおにぎりを拾って食べて大ショック!

「ひどすぎる!こんなまずいおにぎりを食べてるなんて!」

「俺達が本当のおにぎりのあじを教えてやる!」

一つ前に紹介した、カッパがキュウリが大好物、というのは納得ですが、今回はおにぎり好きのオニたちが主役です。

このオニたち、あるとき、人間が落としたかぴかぴになったおにぎりを食べて、 ショックを受けます。

「本当のおにぎりの味を教えてやる!」と言って、いろんな具の入ったおにぎりを作って、町に下りていくのですが……

 

人間においしいおにぎりを食べさせたい、とやっきになるオニたちと人間の反応のずれが楽しいお話です。

また、たくさんのおにぎりを作るのですが、その作っている様子がなんともおいしそうで、おにぎりを食べたくなるのです。

 

はたして、オニの作ったおにたちを、人間は食べることになるのでしょうか?

 

より詳しくはこちら↓ 

www.nahdaannun.com

 

 

『いくらなんでもいくらくん』

シゲタサヤカ

イースト・プレス 

いくらなんでもいくらくん (こどもプレス)

いくらなんでもいくらくん (こどもプレス)

 

町外れに突然出来た「なんでもや」。
その店主は、なんとイクラのおすしでした。

城に連れてこられたイクラのおすしは、何でも屋としての力をお殿様の前で披露します。
季節外れのあまーいブドウも、きれいな桜も、盛大な花火も、なんでもござれ。
その方法も奇想天外。
喜んだお殿様はイクラくんを城に住まわすことに。
もう、イクラくんなしの生活なんて考えられません。

そんなある日…

この絵本は、シゲタサヤカさんの絵本にしては、文字の量が若干多めです。

読み聞かせをする際には少し長くなりますが、このなんともいえないシュールな世界に長くいられる、と言うこともできます。

 

今回はイクラが主人公。

このイクラ、なんでもやというくらいで、本当になんでもやってしまうのです。

そして、そんなイクラくんの力に魅了されたお殿さまがどんどん堕落していって……

どうしようもなくなったお殿さまとドライな性格のイクラくんのかけあいが楽しい一冊です。

 

 

『おいしいぼうし』

シゲタサヤカ

教育画劇 

おいしいぼうし

おいしいぼうし

 

ペトペトしてて、うっすら透けてて、ツヤツヤしてて、まあるいんです…!?

おじいさん…これ、なにかしら…?

ある日、大きななぞの茶色いべたべたしたものをひろったおじいさんとおばあさん。

なめてみると、甘くて甘くて、ついみんな食べてしまいました。

しかしその夜、持ち主が現れてしまい……

 

持ち主が現れてからの、おじいさんとおばあさんのどたばたが楽しいです。

正直に言って謝る、ということをせずに、なんとかしよう! とすると、こんなことになってしまうのですよね。

 

プリンの気弱そうな感じが字の小ささにあらわせていたりと、遊び心もたっぷりの一冊です。

 

 『キャベツがたべたいのです』

シゲタサヤカ

教育画劇

キャベツがたべたいのです

キャベツがたべたいのです

 

「花のミツなんて甘いだけ。
やっぱりあの味が忘れられない!」
なつかしい味を求めて5匹のチョウチョたちが辿りついたのは、一軒の八百屋さん。
はたして、彼らの願いはかなうのでしょうか?!

今作の主役はチョウチョたち。

甘い、花のミツを吸うようになったものの、昔食べていたキャベツの味が忘れられない!

そんなチョウチョたちは八百屋さんに向かうのですが……

 

やっぱりひとすじなわではいかないのがシゲタサヤカさんの絵本です。

キャベツを食べたいと思っても、チョウチョたちにはもう、キャベツをかじることはできません。

それならば、と八百屋さんがうちだした解決策がとんでもない方向へ向かい……

 

シュールです。

とにかく、最初から最後までシュールで、つっこみどころ満載です。

そんなことできちゃうの? とか、それでいいの? とか、ページをめくるたびに笑える作品です。

シゲタサヤカさんの絵本の中でも、特にぶっとんでいる絵本かもしれません。

でも、それがたまらなかったりもします。 

 

『たべものやさん しりとりたいかい かいさいします』

シゲタサヤカ

白泉社 

たべものやさん しりとりたいかい かいさいします (コドモエのえほん)

たべものやさん しりとりたいかい かいさいします (コドモエのえほん)

 

商店街で「しりとり大会」が開かれることになり、食べ物屋さんに案内状が届きました。
おすしやさんチームにパンやさんチーム、ラーメンやさんチーム…優勝はどのお店!?
笑い&涙ありで、心も満腹に!

いわゆるしりとり絵本ですが、そこはやっぱりシゲタサヤカさん。

お話としてももちろん楽しめますし、たべものがたくさん出てくるので、ことばを覚える段階のお子さんといっしょに読んでもいいかもしれません。

 

○○やさんごとのチームに分かれて、名前がつながるように登場するのですが、パンやさんがもうかわいそうでかわいそうで……

でも、まさかの結末でかなしい気持ちも楽しい気持ちに変わりました。

 

これまでに出てきた見覚えのあるお店やなつかしいキャラクターもかくれていて、探しながら読んでみると、より楽しめます。

 

 

まとめ

どの絵本も、思わず笑っちゃうような楽しいストーリー、そして魅力的なキャラクターたちにあふれていることが少しでも伝わったでしょうか。

子どもが読んでも楽しいですし、子どもといっしょに大人が読んでも楽しめる作品ばかりです。

 

今後も、新刊の発売が楽しみな絵本作家さんです。

それではまた。

 

同じく、人気絵本作家のヨシタケシンスケさんのおすすめ絵本の記事はこちら。

www.nahdaannun.com

 

絵本のカバーでできるエコバッグの作り方の記事もありますので、よろしければ。 

www.nahdaannun.com