物を大切にする日本の習慣と包装

包装は、包み装うと書きます。日本の場合、物を裸のまま渡すというのは大変失礼というように言われてきました。そのため、紙で包んだり、風呂敷で包んだり、お祝い金などは袱紗に入れて、渡します。レジ袋有料やマイバッグ運動の中で、風呂敷が見直されています。美しさと機能的なところが若い人にも受け入れられているのです。日本のきめ細やかな心遣いが見直されているともいえます。そもそも包装というのは、物を持ち運んだり、中の物を保存したり、保護したりするためにあります。藁や縄などで束ねることも包装です。竹筒や俵などに詰めるのも包装です。卵や果物の痛みを防ぐために籾殻や、おがくずをつかったりもします。今ではブラスチック性の袋や容器を使ったり、結束バンドを使ってまとめたりします。卵パックには緩衝性があるものを使ったり、クッション材といったものを使います。昔は、商品を人の手で包装していました。それが大切な仕事のひとつでもありました。今では包装機がその仕事をしています。薬といった小さなものは、ひとつひとつ個装され、それを紙箱や袋などに包装します。それを流通するときには、段ボールに入れるというのが一般的です。食品となると、さらに包装開発は進んでいます。食品の中身の品質を保持することがもっとも優先されます。中身の食品を保存するために処理し、それを缶や瓶に詰めます。それを缶詰、瓶詰め、袋詰と表現します。英語では、包装や包装容器をPackageと言います。包装することをPackagingといいます。物を包装容器に詰めることをPack,荷造りをPackingといいます。薄いフィルムで覆うことをWrap、Wrappingといいます。